☆症状・疾患一覧

【カ行】 

・外反母趾

足の親指が “くの字” に曲がって人差し指の方に向くことで靴が履けなくなるだけでなく、悪化すると履いていなくても痛むようになり、歩くこともままならなくなることもある。

靴文化の長い欧米に比べ手術をする方はまだ少ないが、これから手術治療が必要になる方も増えてくるとみられている。

◎内的要因
遺伝(特に若年者)や偏平足、第1中足骨の内反などがある。

◎外的要因
幅の狭い靴による圧迫、体重の増加、筋力の低下などがある。


第1、第2中足骨の曲がっている角度(第1、2中足骨間角)と痛みなどによって分類される。

角度による分類
・正常 : 15度未満
・軽度 : 15~20度
・中等度: 20~40度
・重症 : 40度以上



男女比は、1:10と圧倒的に女性が多い。

その理由はハイヒールやパンストなど男性に比べて足に負担がかかりやすい装いであることや足の関節が柔らかいことがある。

運動療法には以下のようなものがあり、軽度までなら症状の悪化を抑制する効果があるといわれている。
・タオルギャザー体操 :床に広げたタオルを指でたぐり寄せる。
・グーパー体操    :両足の指をグーパーさせる。
・ホーマン体操    :親指にゴムをかけてかかとを付けたままつま先を広げる。

 

・過外転症候群(小胸筋症候群)

過外転症候群は腕神経叢の絞扼部位によって3つに分類される胸郭出口症候群の中の1つ。
 ※他の2つは斜角筋症候群と肋鎖症候群

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小胸筋の下や第1肋骨と鎖骨の隙間で鎖骨下動脈や鎖骨下静脈、腕神経叢が圧迫され、指先に血行障害、知覚障害をおこす。

長時間の頭上作業や上肢を頭の上にしての睡眠などによって、筋が伸張されることで誘発される。

徒手検査 : ライトテスト

肩関節を90°外転、90°外旋、肘関節90°屈曲位の時の橈骨動脈の拍動が減弱した場合、陽性とする。

 

・胸郭出口症候群

・斜角筋(前斜角筋と中斜角筋)、第1肋骨、鎖骨で形成される胸郭出口およびその近くを通る腕神経叢、鎖骨下動・静脈の圧迫や伸張によって生じる上肢の痛みや痺れを有する疾患群。

・つり革につかまる時や洗濯物を干す時など腕を挙げる動作で腕、肩、肩甲骨周囲、前腕、手指といった部位に痛み、痺れといった症状や握力低下、細かい動作がしにくいなどの運動麻痺がでるようになってくる。

・20~30代の女性に多いとされているが、中高年の男性で筋肉質、怒り肩、首が短いといった体型で腕や首を動かす作業が多いと発症しやすいともいわれている。

 

◎腕神経叢がしめるつけられる(絞扼)部位によって3つに分類される。

胸郭出口症候群 

①斜角筋症候群  

②肋鎖症候群  

③過外転症候群(小胸筋症候群)

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・腱鞘炎

指先から手首にかけて通っている筋肉と骨をつなぐ丈夫な組織である腱が存在し、この長い腱をトンネルのように覆っているのが腱鞘という組織になる。

手首を曲げたり伸ばしたり腱鞘の中を腱が往復することで、腱周囲が炎症をおこし腱や腱鞘の滑膜が肥厚することを腱鞘炎(狭窄性腱鞘炎)という。

 

もともとは楽器を演奏する、文字を書くといった指や手を動かす仕事の人やテニスなど手首に負荷がかかるスポーツをする人、出産後・更年期によるホルモンの関係でよくみられた症状であったが、最近はパソコンやスマホを長時間使うことが増えたこともあり、指や手首に痛みを炎症する人が増えた。

 ※要因として加齢や糖尿病もある。

 

腱鞘炎 ・ばね指(弾発指) : 指の腱鞘炎

    ・ドケルバン病 : 手首の腱鞘炎

 

・膠原病

真皮・靭帯・腱・骨・軟骨などを構成しているタンパク質である膠原線維(コラーゲン)が全身に障害・炎症をおこす疾患の総称。

共通する症状は関節の腫れやこわばり、痛み。


主な膠原病

・シェーグレン症候群

・全身性エリテマトーデス

・皮膚筋炎/多発性筋炎

・強皮症

・混合性結合組織病

・血管炎症侯群  など

※関節リウマチは、単独でその他の膠原病すべてより患者数が多く、関節症状が主であるので最近まで整形外科治療が中心だったこともあり、他の膠原病とは区別されることが多い。

 

【サ行】 

・シェーグレン症候群

 

膠原病に属す疾患

・単独で発症する原発性シェーグレン症候群
・関節リウマチや全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎/多発性筋炎、強皮症などの膠原病と合併して発病する二次性シェーグレン症候群

以上の2分類ある。

男女比は、1:14 で女性が多い。ピークは50歳代だが、子供からお年寄りまで広く発症する。

涙腺、唾液腺をはじめとする全身の外分泌腺の傷害がおきることで、ドライアイやドライマウスといった乾燥症にもなる。

 

・斜角筋症候群

斜角筋症候群は腕神経叢の絞扼部位によって3つに分類される胸郭出口症候群の中の1つ。

 ※他の2つは肋鎖症候群と過外転症候群

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腕神経叢の絞扼に加え、鎖骨下動・静脈が関与していることもある。

 ※前方の斜角筋隙である胸鎖乳突筋と前斜角筋の間を鎖骨下静脈が通過し、後方の斜角筋隙の前斜角筋と中斜角筋の間から腕神経叢と鎖骨下動脈が出ている。

 

・手の薬指、小指に知覚異常や痛みが発症して握力も弱まる。
・長く肩を下げるような動作が続くと悪化しやすくなる。

 

徒手検査 : アドソンテスト

 頭を軽く上げ、症状のある側にできるだけ強く回旋させ、深く息を吸い込み・止めた時の橈骨動脈の拍動が減弱した場合 陽性とする。

 

【タ行】

・ドケルバン病

手首の腱鞘炎

親指を伸ばしたり広げたりする働きをする腱(長母指外転筋腱、短母指伸筋腱)が、それを包んでいる腱鞘との間に炎症をおこして発症する。

 

出産後や更年期の女性がホルモンバランスの変化によってやパソコン作業・美容師など親指をよく使う人に多く発症する。

手背(手の甲)に腫れや痛みがおこり、親指を曲げたり広げたりすると手首に痛みがでる。

 

○検査法:フィンケルスタインテスト

親指を握り込み、小指側に曲げた時(尺屈)に手首に痛みがあれば疑われる。

 

【ハ行】

・ばね指(弾発指)

指の腱鞘炎

指の曲げ伸ばしをするための腱と腱の浮き上がり押さえるトンネル状の靭帯性腱鞘の間で炎症がおこり、指を伸ばそうとすると カクン とばねのようにはじかれる現象を ばね指 という。


手掌側の親指や人差し指、中指の付け根などが痛むことが多く、そのまま使い続けていると指を曲げた時に激痛が走り曲げ伸ばしが自由にできなくなることもある。

 

※ばね指と似た症状に、軟骨がすり減ることで痛みや腫れがおき、放置してしまうとる変形性指関節症があるので注意する必要がある。

 

・ヘバーデン結節

手指の人差し指から小指の第1関節(DIP関節)が赤く腫れたり、変形し曲がり痛みを伴うこともある症状で、指の動きが悪くなりものを掴みにくくなり、第1関節の近くに水ぶくれのような透き通ったでっぱり(ミューカスシスト、粘液嚢腫)ができることがある。


◎原因

・女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が減少する更年期以降である40~60歳代の女性が多く発症する。

・遺伝性は証明されていないが、母や祖母がヘバーデン結節になっていると発症する傾向にある。

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【マ行】

・モートン病

主に足の中指と薬指の間(第3-4趾間)に ピリピリ ジリジリ と刺すような痛みや痺れ、灼熱痛などの神経症状がでる。
※障害部位は第2-3、4-5趾間のこともある。


≪原因≫

ハイヒールの常用や中腰の姿勢などつま先立ちをする格好を長時間続けることによって、趾の付け根の関節(MP関節 : 中足趾節間関節)に負荷がかかり、足底部を通過する趾間神経に痛みができてしまうことにより、中足骨間にある深横中足靭帯が圧迫されることでおこる。

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【ラ行】

・肋鎖症候群

肋鎖症候群は腕神経叢の絞扼部位によって3つに分類される胸郭出口症候群の中の1つ。

 ※他の2つは斜角筋症候群と過外転症候群

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第1肋骨と鎖骨の隙間で腕神経叢、鎖骨下動脈、鎖骨下静脈、リンパ管が圧迫され、指先に知覚障害とチアノーゼをおこす。

胸を張って肩を後下方へ下げる姿勢で誘発される。

徒手検査 : エデンテスト

 両肩を後方に引いた時の橈骨動脈の拍動が減弱した場合、陽性とする。